プロジェクトファシリテーターのじゅんです。
プロジェクトマネージャー、チームリーダーに贈る!チームを機能させるために必要なチーム憲章の作り方!ということで、今回は、さまざまなチームメンバーとプロジェクトチームを組んでお仕事している方たちに向けた記事になります。
チームで仕事をしているけども殺伐としていてただタスクをこなすだけの毎日になっていたり、
逆に、仲良く仕事はしているんだけど、気を使ったり雰囲気ばかりを気にして、仕事が全く進まないチームにとって、今回の記事は役に立つはずです。
リモートワークでチームのコミュニケーションが取りづらく、なかなかうまくいっていないという方は参考にしてみてください。
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チームのコミュニケーションを機能させるために、なぜチーム憲章が必要なのか?
組織の規模に関係なく、チームの一員として働くことは刺激的でやりがいのあることです。
今は、さまざまな会社が関わってプロジェクトチームを作り、全く違うスキルセット、経験、強みを持った人たちと一緒に仕事をすることは珍しくありません。
さまざまな背景を持つ人達と一緒に仕事をすることでコラボレーションが促進されるという良い面もありますが、すれ違いなどの意見の食い違いが発生することもあります。
あなたに、プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーの経験があれば、この文を読むだけでいくつかの場面を思い出すと思います。チームをまとめるために、同じオフィスで隣同士の席で仕事をしたり、飲み会に行って親睦を深めたり、といったさまざまな取組を考えるはずです。
先輩に相談してもおそらくこのようなイベントや取り組みをやってみたら?と言われるはずです。
しかし、リモートワークが当たり前になった現在では、集まって仕事しましょう!ご飯を食べに行きましょう!という取り組みが本当にチームを機能させるかは少し疑問がでてきます。
ましてや、プロジェクトに日本とは違う国で働くメンバーがいたらどうでしょう?同じ時間、同じ場所でチームの結束力を高めるために、集まるのは現実的ではありません。
そんな時に役立つのが、チームをより効果的に運営していくための「チーム憲章」です。
チーム憲章は、全員を集めて目標を具体化するのに役立ちます。
この記事では、基本的なことを説明します。
チーム憲章とは何か、それを作成する方法、そしてあなたをやる気にさせ、刺激するためのいくつかの例を紹介します。
そもそもチーム憲章とは何か?
チーム憲章という言葉を聞いたことはありますか?
チーム憲章は「チームで仕事をする上での羅針盤として機能するドキュメント」のことです。
あなたのチームは、大学のサークル活動や休日の友達同士でいく旅行の計画を立てるために存在しているわけではないはずです。
目的や意味があって、チームが存在しているはずです。
そのチームのミッション(使命)、運用範囲、目的、コミットメントをチーム憲章にまとめることで明確にします。
プロジェクトの場合、期間やその結果を詳しく説明することもあります(プロジェクト憲章として別に作成する場合もあります)
よいチーム憲章は、チームのスコープ、方向性、責任範囲や対応範囲を明確に詳述することで、混乱、二重作業、繰り返しによる無駄さ作業を減らすことができます。
どのタイミングでチーム憲章を作成すればよいか?
あなたのチームが何年も一緒にいて、退職者や新入社員が来ず、異動もない状態で働いているのであれば、チーム憲章がいらないと思うかもしれません。
今さらそんなことを改めてまとめる必要がないくらい、自分たちがやることは全員が知っているからです。
しかし、これらの目的や目標に対するあなたの認識が、一緒に働く人達とずれている場合はどうでしょうか?
暗黙的に「当たり前でしょ?」と思って働いてはいませんか?
チーム憲章の決定的な特徴は、チーム全員でその作成に貢献するということです。
組織のトップやリーダーから「やれ!」「これがお前らの仕事だ!」と命令されてやるのではなく、チーム憲章を作るプロセスの中で、チームメンバーが自分たちで考え、何を目指し、何を目指すべきかについて、全員でアイディアを出し合って捉えることができるということに価値があります。
どの範囲の組織やチームに対して作ればよいのか?
チーム憲章を作ろうとした時に、どの範囲の人たちで作ればいいのか?と疑問が出てくるはずです。
チーム憲章の優れた点の1つは、「チーム」を好きなように定義できることです。
あなたがマーケティングチームのコンテンツライターだとしましょう。コンテンツチーム、より広範なマーケティングチーム、または組織全体でチーム憲章を作成できます。それはすべて、あなたが何を必要とし、何を達成したいかに依存します。
従業員が会社に入社したり、退社したりする企業やプロジェクトメンバーが頻繁に入れ替わる場合は、定期的にチーム憲章を再検討することが重要です。
チーム憲章は、一度作って終わりという文書ではありません。
今までこうやってきたから!このチームでのルールはこうだから!と押し付けるのではなく、チーム全員が納得する形で柔軟に変更していきましょう。
チーム憲章は、生きた文書であり、組織やチームとともに成長し、有機的に変化させる必要があります。
具体的なチーム憲章の作り方
チーム憲章を作成するのは楽しく、そのプロセスを体験することで協調的な状態になっていきます。
ExcelやPowerPoint、Googleドキュメントやホワイトボードを使ってやり取りするのも良いですが、おすすめしているのは、 miroと呼ばれるオンラインホワイトボードツールです。
miroに関してはこちらの記事を参考にしてください。
チーム憲章を作るための場を用意しましょう!
miroにはたくさんのテンプレートがあり、その中にチーム憲章テンプレートがあるので、それをコピーして使うことができます。
miro以外のツールを使う場合は、同じように枠やフレームを作成してチーム憲章を作るための場を用意しましょう。また、miroを使う場合でも、先ほどのチーム憲章をテンプレートを使わなくてもOKです。
自身のチームに合った切り口やまとめ方で整理してみましょう。
話し合いをするための場ができたら、次の5つの簡単なステップで演習を進める方法を説明します。
1.コンテキストから始めます
・チームリーダーは誰ですか?
・主要な利害関係者はこのチームに何を期待していますか?
・各メンバーはチームに何をもたらしますか?
・各メンバーの個々の期待(仕事によって何を得たいか)は何ですか?
チームの全員に、これらの質問に対する回答を書いてもらいます。
いきなり話し合いをせずに、まずは個人個人が考えて自分の意見をまとめましょう。
個人の意見をまとめたら、それを全体で共有しましょう。
取捨選択をするのではなく、それぞれがどのようなことを考えているかを知ることが重要です。
2.あなたのビジョンと目的を定義します
・あなたのチームの成功はどのように見えますか?
・理想的な世界(チームが機能している状態)では、あなたは何を達成しますか?
・他部門をサポートするためにどのように取り組んでいますか?
1.のコンテキストを踏まえた上で、チームが達成すべきことやどのようになったらよいかということを話し合いましょう。
そして、達成したいことの概要を説明するために簡潔な文にまとめます。
これをミッションステートメントと呼びます。
3.ミッションステートメントに対応する期限、目標、マイルストーンを作成します。
ミッションステートメントは、漠然とした状態やどうなったらよいかという方針のような文になります。
それを具体的に実現していくためにそれぞれがどのように貢献できるかという、役割と責任を定義します。
・誰が何をしているの?
・誰のため?
・各チームメンバーは、目標を達成するために何が必要ですか?
このような質問をもとに、誰が、何をするのかということを決めていきます。
4.チェックとバランスをレイアウトします。
効果的なチーム憲章を作成するには、意欲と具体的なバランスをとる必要があります。
チーム憲章の重要な部分は、ミッションとビジョンです。
ミッションとビジョンは重要ですが曖昧な表現になりがちです。
そのため、目標に向けた進捗状況を測定することも同様に重要です。
あなたの憲章は、あなたが皆の進歩をレビューしていることを確実にする内部のチェックとバランスをレイアウトするべきです。
・どのようにチェックイン(どのような働き方を)しますか?
・いつ、どのくらいの頻度で?
・成功をどのように測定しますか?
5.チームの全員にチーム憲章を承認してもらいます。
伝統的な日本の文化の場合は、プロジェクト憲章を印刷して、承認欄に承認印としてハンコを押すことで承認したとします。
しかし、そんなことをする必要はありません。スタンプを使ったり、スタイラスペンを使ってサインを書くなどの方法をチームで考えて承認したとするのも楽しいはずです。
リモートワークでチーム憲章を作るための例
チーム憲章を作成および構成する方法はいくつかあります。
究極のチームキャンバスを作成するために使用できるテンプレートの例を次に示します。
miroの公式ページには事例がたくさんあるので、英語で掲載されているものを日本語に直していくつか紹介します。
例1:miroチーム憲章
このチーム憲章テンプレートを使用して、上記で概説したすべてのステップを紹介しています。
miroボードでチームに記入したら、時間をかけて追加することでそれを深めることができます。また、ボードをチームビルディング活動のワンストップの目的地として使用することもできます。
Miro内のボードの可能性をさらに高めるためのインスピレーションとして、他のテンプレートもいくつかチェックしてみてください。
例2:AlexIvanovによるチームキャンバス
Alex Ivanovのチームキャンバスボードが大好きなだけでなく、彼がチームと一緒にワークショップを実行して記入する方法を詳しく説明しているという事実も気に入っています。このテンプレートの詳細については、Miroverseをご覧ください。
例3:DannyCarvajalによるチーム規範+個人プロファイル
チームの規範は、特にチームがリモートまたは分散している場合に定義することが重要です。Danny Carvajalが、このテンプレートを使用してそれを行う方法を示します。最良の部分?チームとのワークショップとしてこのアクティビティを主導する方法に関するチュートリアルが付属しています。詳細については、Miroverseをご覧ください。
例4:チームワークキャンバス
チームのチャーターボードにセクションを追加して、一般的な運用テーマ全体でどのように作業するかについての原則と実践を特定します。BetterWorkによるこのMiroverseテンプレートでは、チームとしてどのように作業するかを振り返り、定義する方法について説明します。
もっとたくさんテンプレートがあります
チームビルディングのインスピレーションがもっと必要ですか?
miroには日々たくさんのテンプレートが公開されているので、自分のチームにあったテンプレートを使っていきましょう。
また、最初にも言いましたが、テンプレート通りに使わなくても、自身のチームに合わせた内容に変化させていくことでより使いやすいチーム憲章にしていきましょう。
本日の提案|チームの結束力を高めるためにチーム憲章を作りましょう!
・チームビルディングの1つとして、チーム憲章を作りましょう!
・チーム憲章は生きた文書なので、チームメンバーが入れ替わったり、方針変更などの変化が合った場合は、柔軟に修正しましょう
・チーム憲章を作るプロセスそのものがチームの結束力を高めます。トップダウンではなく、チームメンバーが納得するものを作りましょう!
・miroを使えば、リモートワークでもチーム憲章を作り上げることができるので、試してみましょう
参考:The quick guide to making a team charter
今回の記事はmiroの公式ページの内容を参考にして書いています。
The quick guide to making a team charter
https://miro.com/guides/team-charter/
投稿者プロフィール
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フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。
普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。
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