デジタルトランスフォーメーションの7つの事例をこちらの記事で紹介しています

ユーザー企業は必ず発注者、ベンダー企業は必ず受注者?

ユーザー企業は必ず発注者、ベンダー企業は必ず受注者?

システム導入の支援に関するプロジェクトをしているとシステムの導入を依頼する側と依頼される側という立場が生まれてきます。
発注者や受注者という言葉で表現されますが、この言葉は立場によってどちらにも当てはまる場合があります。
システム導入を成功させるにはどちらの立場も理解した上で、相互に協力し合うことが必要です。
そのためには自身が発注者・受注者どの立場かということを知るところから始まります。

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ユーザー企業は必ず発注者、ベンダー企業は必ず受注者?

ユーザー企業とは、消費者に事業を展開している企業です。
自動車を製造・販売する企業や旅行や宿泊施設などのサービスを提供する企業のことを言います。

ベンダー企業とは、SI企業やシステムベンダーと表現されたりもしますが、おもに情報システムの開発や導入・運用を行う企業のことです。
情報システムを設計し、構築した後、ユーザー企業への導入を行っています。

ユーザー企業は、自社のサービスを行う際に社内の情報管理や多くの取引先との処理を行う際に人力だけでは処理しきれない業務量が発生します。
これらを解決するために、情報システムを導入することを検討するのですが、この時に多くの場合、システム開発や導入ができる企業に発注することをまず初めに考えると思います。

実際にシステムを導入することが決定すると、ユーザー企業は発注者になり、ベンダー企業は受注者という関係になります。

システムは外部委託するのが日本では基本

日本では、IT技術者と呼ばれる人材はベンダー企業へ所属することがほとんどで、ユーザー企業は自身でIT人材を抱えることは少ない傾向にあります。
米国の場合は、自社でIT人材を抱えて自社でシステムを開発してしまう内製化が多いです。
日本のこのような傾向があり、日本ではシステムを構築するとなると外部に委託することが当たり前のように行われてきました。

企業間の取引になると自然と発注者・受注者という関係になり、契約書を交わして商取引が成立することになります。

受注者にも発注者にもなる可能性がある

主な関係性は、前述の通りですが、より詳細に見ていくと必ずしもユーザー企業が発注者、ベンダー企業が受注者という関係が成り立つわけでは無いことが見えてきます。
ユーザー企業は企業規模が大きくなると、自社に情報システム部門を組織し、情報システムに関連する業務を担当するようになります。
いわゆる「情シス」と呼ばれる部門です。
この部門では、社内の複数の業務部門から依頼される要望や要求などを取りまとめ自社のシステムが最適化されるように要件を整理し、概念的な設計までを担当することになります。
業務の詳細な内容を業務部門からヒアリングして取りまとめて整理することで自社のシステムを設計してくという工程が発生します。
この点に着目してみると、業務部門は発注者であり、情シス部門は受注者です。

一方、ベンダー企業であっても、この関係性が当てはまる場合があります。
例えば、業務システムを構築する場合、メインとなるシステムは自社で作成するが、スマホのアプリ部分は別の企業に再委託するということが発生する場合があります。
その時には、ユーザー企業から依頼を受けた企業を一次ベンダー、
一次ベンダーから業務を委託された企業は、二次ベンダーと言われます。

この場合は、企業間の取引になることから発注者と受注者の関係が契約上も発生します。

このことから必ずしもユーザー企業が発注者で、ベンダー企業が受注者ということは言えなくなります。
私のブログに掲載されている「発注者」「受注者」という表現や依頼する側、依頼される側という表現などは、どちらの立場にもなりうるということを理解しておきましょう。

これを理解しているだけで少しだけ変わってきますよ。また、私のブログの同じ記事でも見方が変わってくるかもしれません。

業務部門の人はIT化をシステム部門に任せておけばいい?

今回掲載した図では、社内のシステム化を行う場合は、情報システム部門やシステムベンダーに依頼をすることで解決すると思いがちです。

専門分野は任せるのが良いと考えるのもわかります。
しかし、システム導入やシステム開発はほとんどのプロジェクトが失敗します。
その原因を以下の記事にまとめています。

システム発注をする立場で、システム導入や新規ビジネスを立ち上げる際のシステム化がうまくいかない経験をお持ちの方はお読みいただくと参考になると思います。

(準備中)

投稿者プロフィール

じゅん
じゅんプロジェクトファシリテーター
フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。

普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。

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CTA-IMAGE 弊社代表はフリーランスとして大手SIer、国内外大手コンサルティング会社とのプロジェクトを多数行ってまいりました。現在、お答えできないほどの支援依頼が来ている状態です。 そこで、お客様のプロジェクト推進を支援していただくために協業パートナーを募集中です。 当社に依頼のある案件は、コンサル案件、PM/PMO案件が中心です。(一部ITエンジニアリング案件もあり) DX、システム導入、BPRなどさまざまな目的のプロジェクトを成功に導くために適切に管理し、推進していくためにPMOとして支援していただきます。 単にプロジェクトメンバになるだけでなく、プロジェクト推進の中心的存在になり自ら推進していただきます。

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