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デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるために知っておきたい3つのフェーズ
デジタルフォーメーションとはなにかということやなぜデジタルトランスフォーメーションが必要なのかを理解した後は、どのように進めればよいかという疑問が出てくると思います。
一足飛びにデジタルトランスフォーメーションは行なえません。
また、最新の技術を導入すればよいというものではありません。企業内の文化や従業員のスキルレベルを考慮しながら段階的に行っていく必要があります。
以下の3つのフェーズに分けて進めていくことをおすすめします。
業務のプロセスが全くIT化されていない企業様に関しては、第1フェーズから実施し、
ある程度IT活用ができている企業様に関しては、適切なフェーズを選択して進めていただければと思います。
- 第1フェーズ|IT利用による業務プロセスの強化
- 第2フェーズ|ITによる業務の置き換え
- 第3フェーズ|業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態
第1フェーズ|IT利用による業務プロセスの強化
紙の伝票の受け渡しや伝言で成り立っていた仕事の流れを情報システムに置き換えることが最初のフェーズです。
情報システムという表現ではなく、そもそもパソコンを使って仕事をしましょう。という表現のほうが近いかもしれません。
経理業務で紙の振替伝票を使用しているのをやめるというようなことがこれに当てはまります。
私が過去に対応した事例も参考にしてみてください。経理業務において紙の振替伝票をやめることで大幅に業務が効率化した事例です。
今どき紙の伝票なんか・・・と思われる方もいらっしゃると思います。
さらに例を出すと、社内外のアンケートの収集、集計業務はいかがでしょうか?
EXCELで作ったアンケートフォーマットを紙で印刷し、手書きで記入してもらった内容を、回収した後にパソコンで打ち込む。
この業務に心当たりのある方は多いのではないでしょうか?実際にアンケートを収集する側の立場もそうですが、このようなアンケートを答える側になったことは多くの方がいらっしゃると思います。
この業務本当に無駄ですよね。チェックを付けたり、丸をつけたりがほとんどなので、手書きである必要って全くないと思います。
この業務に何百時間もかけている企業は意外と多いと思います。
ごく一部の例を書きましたが、第1フェーズでは、業務の標準化と効率化を徹底することが重要となります。
参考となるアクション
電話・FAXを廃止し、メール・グループチャットを中心とした業務にする
経理・財務処理における請求書や経費精算などの業務における書類のやり取りを廃止する
取引先とのやり取り(取引)は基本的に電子媒体で行う
社内外のアンケート収集業務をGoogleフォームやアンケートWebサービスを使用して行ってみる
第2フェーズ|ITによる業務の置き換え
第2フェーズでは、第1フェーズの業務プロセスを踏襲したうえで、ITに仕事を代替させて自動化するという段階です。
数値の計算や集計業務、確認業務などは、機械の方が精度が高いことは説明するまでもないと思います。
人間が働くことに伴う労働時間や安全管理、人的ミスなどの制約を減らし、効率や品質をさらに高めることが必要です。
第1フェーズにて効率化された業務に関して、人間が行っていた作業をソフトウェアやロボットに代替させて自動化します。
参考となるアクション
製造業などの産業用ロボットを導入している企業では、IoTを活用してセンサーデータから
オフィス作業でのデータ収集業務やデータ入力業務に対してRPAを導入して人的労力を減らす
RPAの活用に関してはこちらの記事を参考にしてください。
第3フェーズ|業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態
この段階に来ると、すべてのプロセスをデジタル化することになります。
デジタル化というと、機械やロボット、コンピュータが全ての業務をこなすと思う方もいらっしゃると思いますが、
接客などのサービスで人間のほうがより価値を提供できる業務はまだまだ残ります。
例えば、美容室で行う散髪やメイクアップは、機械やロボットにはまだまだ難しい分野です。
しかし、デジタル化が無理かといえばそうではありません。
顧客データの管理一つをとっても、現在では多くの美容室では、氏名・住所・過去のメニュー履歴などの管理に留まっていると思います。
少しだけ進んでいるところであれば、お客様の誕生日や趣味趣向、ライフイベントなどの情報を加えて管理して、割引サービスやプレゼントなどを行っているところもあるかもしれません。
デジタル化とは、そのさらに先に進みます。
顧客の体型や顔の形、これまでの髪型の履歴、カット担当者、使ったシャンプー、季節、時期、などの情報を加えて、担当の美容師はよりお客様に価値のあるメニューを提供できるようになるのです。
美容室そのものの運営を考えると、カット台やハサミ、シャンプー台や各種消耗品の情報がデジタル情報として管理されると、
劣化の状態や不具合を知らせるような仕組みを作ることができます。
これによって、スタッフは余計な棚卸しや管理業務から開放され、よりお客様に高い価値を提供できます。
また、設備や備品の劣化による事故を防ぐこともできます。
このように簡単な例をあげて少し考えて見るだけでも業務とITのシームレスな変換や連携でできることが多くあります。
IoTによる現場のデータ把握とAIによる最適解の提供により、アナログとデジタルの両プロセスの劇的な効率化や最適化を実現することがデジタルトランスフォーメーションとなります。
ITと人間が適材適所でシームレスに役割分担してビジネスプロセスを最適化されている状態を作ることで、人間にしかできない価値提供をすることができます。
参考アクション
自社のバリューチェーンを整理し、全社横断的にIT活用を最適化させることで業務を効率化させる
経営戦略に沿ったIT戦略が作成され、一部の部門や業務だけでなく、全社的にデジタルトランスフォーメーションを行う
参考となる事例|書籍
製造業において、IoTを活用した事例が書かれています。
多額のIT投資を行ったわけではなく、自社で試行錯誤しながら改善を行っていった事例です。
デジタルトランスフォーメーションはIT企業でなくても取り組むことが可能となります。
また、必ずしも外部に委託する必要はなく、自社の努力で十分に対応可能です。
投稿者プロフィール
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フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。
普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。
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