こちらの記事で、第四次産業革命までのこれまでの流れを見てきましたが、この第四次産業革命がもたらす5つの変化を見てみましょう。
これらの変化は、政府が開示している未来投資戦略2018に掲載されている内容です。
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第四次産業革命がもたらす5つの変化
「生活」「産業」が変わる
自動化|移動・物流革命による人手不足・移動弱者の解消
AIやロボットによって、様々な分野で自動化が進むと言われています。
例えば、自動運転が物流の局面で成し遂げられれば
交通事故の削減、
地域における移動弱者の激減、
人手不足に直面する物流現場の効率化に繋がり、業務負担も大幅に軽減される。
自動翻訳によるコミュニケーションの進化(言語間の移動)は、国際的な知見を獲得したり、発信したりすることができる。
AIやロボットがもたらす自動化・効率化、代替力によって、人間の活動の重点は、
五感をフル活用した頭脳労働、
チームワークのもとで互いに知恵を出し合うコミュニケーション
にシフトしていく
遠隔・リアルタイム化|地理的・時間的制約の克服による新サービス創出
画質、音質が飛躍的向上したIoT技術により、これまで地理的制限で提供が難しかったサービスができるようになる。
例えば、
交通の便が悪い地方の住民や
子育てに忙しい都市部の住民が、
大きなコストを払うこと無く必要な医療や教育のサービスを受けることができる。
わざわざ商店やコンビニに行かなくても、スマホで注文し、タイムリーに受け取ることができる
自然あふれる島に住みながら個性豊かな商品やサービスを提供するビジネスが可能になる。
経済活動の「糧」が変わる
20世紀までの基盤「エネルギー」「ファイナンス」
20世紀までの経済活動の代表的な基盤は、エネルギー供給は日本経済の潜在的な「弱み」でした。
また、金融面でも日本は世界的な競争から遅れを取っている。
こうした「弱み」をブロックチェーン技術等を活用した集中から分散型のセキュリティ確保により「強み」に変える。
さらに21世紀型のデータ駆動型社会に置いては、最新で豊富な「リアルデータ」とこれまで世の中に分指していた「ビックデータ」を活用することにより個別ニーズにきめ細かく、かつリアルタイムで対応できる商品やサービス提供が可能となる。
例えば、
個人の健康状態に応じた健康・医療・介護サービスや
時間や季節の変化に応じた消費者ニーズの変化を的確に捉えた商品、農産品の提供
などが可能となる。
「行政」「インフラ」が変わる
行政のあらゆるサービスを最初から最後までデジタルで完結させる。
原則(「紙」から「データ」へ)
公的個人認証システムの普及と利便性向上により、
様々なライフイベントや事業活動を巡る行政手続等において、
国民や企業が直面する時間・手間やコストを大幅に軽減する。
行政が保有する膨大なデータのオープン化
(誰もが利活用できるインフラ化)により、
データを活用したイノベーションや新ビジネス創出、
次世代ヘルスケア・システムの構築などを促進していく。
「地域」「コミュニティ」「中小企業」が変わる
自動走行を含めた便利な移動・物流サービス、
オンライン医療や IoT を活用した見守りサービスなどにより、
人口減少下の地域でも、
高齢者も含め利便性の高い生活を実現し、
地域コミュニティの活力を高める。
豊富なデータと、
5G 等の高速大容量の通信回線などの活用により、
地域でも日本中・世界中の知識集約型の企業や
大学・研究機関とコラボレーションが可能となり、
町工場も世界とつながり、地域発のイノベーションと
付加価値の高い雇用の場が拡大する。
日本の豊かな観光資源に加え、
豊富なリアルデータや多言語音声翻訳技術等を活用した
外国人観光客に対する多様なサービスの提供により、
地域での交流人口の拡大と消費拡大が実現する。
データ連携や IoT、3D プリンター等を活用して、
顧客の多様なニーズに対応する多品種少量生産等が可能となり、
高い現場力を有し、小回りの利く中小企業ならではの
新たな市場獲得のチャンスが生まれる。
また、AI、IoT、ロボットの活用によるバリューチェーン全体の
高付加価値化により、「稼げる」農林水産業が、
若者にとって魅力ある雇用の場を提供する。
「人材」が変わる
第4次産業革命の技術革新により、
人間がこれまで行ってきた単純作業や反復継続的な作業は
AI、ロボット等が肩代わりし、3K 現場は激減する。
そうした中、
「人生 100 年時代」にふさわしい多様なリカレント教育と、
デジタル技術を活用した個別化学習、
遠隔教育などを通じ、AI 時代に対応できる能力を身につけることにより、
老若男女を問わず、あらゆる人々に、やりがいや、
よりキャリアアップした仕事を選択するチャンスが与えられる。
女性、高齢者、障害者、外国人材等が活躍できる場を飛躍的に広げ、
個々の人材がライフスタイルやライフステージに応じて
最も生産性を発揮できる働き方を選択できるようにするとともに、
ICT の普及・進化により、テレワーク、クラウドソーシング、副業・兼業など、
従来の「正社員」とは異なる柔軟で多様なワークスタイルを拡大させる。
これらを通じた労働生産性の向上は、日本経済の成長だけではなく、
個々人にとっても自由な時間を提供することとなり、
余暇の活用など生活の質の向上、望ましいワーク・ライフ・バランスの選択、
さらに学び直しの時間も含めた「人生の再設計」を可能としていく
本日の提案|私の所感
これらの文章は、未来投資戦略2018から抜粋した内容です。
日本はこれらのテーマに対して力を入れていく意思表明になります。
これから変化していく流れを把握し、ビジネスに役立てていければと思います。
個人であれば、社会に求められる人材となるようにキャリアパスの再考やスキルアップのための参考材料にするのが良いと思います。これからは変化が激しく、個人でも企業と同じレベルで戦えるだけの力を持つことができるようになります。
企業であれば、自社のビジネスモデルを時代に合った内容に修正しなければ生き残っていけない状態になる可能性が高くなります。本ブログの記事でも取り上げているようにデジタルトランスフォーメーションが必要になってきます。
出典:未来投資戦略2018
投稿者プロフィール
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フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。
普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。
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