その会議の進め方あってます?
仕事をしているとたくさんの会議に参加することになります。
参加しすぎて麻痺するくらい当たり前になっている会議の進め方ですが、改めてその進め方あっていますでしょうか?
一度立ち止まってあなたが開催している、もしくは参加している会議を見直してみてください。
もし、以下の記事のようなダメ会議をしているのであれば、この記事を読むことをお勧めします。
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ファシリテーターが教える良い会議にするための舵取りの仕方
舵取りをするためにはオールが必要です。そう、OARR(オール)なのです。
会議におけるOARR(オール)とは
- Outcome:目標成果|会議のゴール
- Agenda:討議事項|アジェンダ
- Role:役割分担
- Rule:会議規則|ルール
のそれぞれの頭文字をとったものです。
会議を始める際にはこれらのことが決められ、共有されていることがとても重要になります。
逆を言えばこれされ共有できていればどんな会議でもうまくいきます。
なぜ会議がうまくいかないのか?
- やり方を見直さない
- ただ集まれば良いと思っている
- 仕事をした気になっている
会議のやり方を知らない
前述の3点に関しては完全に思考停止の状態になっており、会議とはこういうもので、こういうふうにやってきたという右に倣え精神で何も考えずに行っている典型です。
なぜ会議がうまくいかないのかの4点目はそもそも会議のやり方を知らないという理由です。
これに関しては、単純に知らないのでうまくいきようがありません。
ですので、今回の記事で会議のやり方を紹介させていただきます。
OARRの決め方を説明します
Outcome:目標成果|会議のゴール
いわゆる会議のゴールです。どのような状態になったら会議が終了するのかという終了条件というべきものです。
この状態とは、ある事項が決定する事かもしれいないですし、承認されることかも知れない、または、参加者に納得感がでている、ということかもしれません。
会議と聞くと、決定や承認などをイメージするかも知れませんが、はっきりとした成果物があるような内容だけが会議のゴールでは無いということです。
ちなみにブレインストーミングを紹介したこちらの記事では、終了条件は「たくさんの意見がでていること」でしたね。
Agenda:アジェンダ|討議事項
「アジェンダ」という言葉はよく耳にすると思います。
1.●●について
2.××について
3.■■について
でしょ?
と思ったあなた。
ちょっと危険信号です。
アジェンダの作成で最もやってはいけないこと。
それは、
「●●について」という項目を作ること
です。
私はこの表現を見るたびに「について、何をするんだ?」と思ってしまいます。
上記のように3点を並べられた時にそれぞれ内容は違うはずです。
共有したり、議論したり、承認したり、決定したり。
それぞれの議題について何をするのかということを明確に書くようにしましょう。
書き方の原則としては、
「●●について、▲▲する」
と書きます。具体的な例をあげると、
「前回の宿題事項について、進捗状況を共有する」
というようになります。
参加者の状態を考える
議論をする場合、役割を考えると同時に参加者も考えます。
その時には参加者の状態をあわせて考えましょう。
例えば、プロジェクトの企画承認を得る際に承認者がそのプロジェクトに関する内容を一度も聞いたことが無い状態だとします。
その場合、いきなり「プロジェクト企画について承認をする」というアジェンダをもってきたらどうでしょう?
承認者の視点からすると「何もわからない企画をどう承認すればよいのだ」となってしまいます。
立場の違う参加者が集まる場合は、それぞれのベースとなる状態が違うためスタートラインを合わせるところから始めましょう。
また、会議中に疑問がでてくるはず、とか、内容に不安があるはず、という想像をして、
質疑応答の時間を設けるなどの対応をしましょう。
会議を進める中で、本来想定していなかった状態になる場合もあります。
参加者の状態をみてアジェンダに修正を加えながら会議を進めていきましょう。
プロジェクト企画に関して再承認をする会議のアジェンダ例
1.前回の指摘事項の修正点について、内容を共有する
2.有識者は修正点について、妥当かどうかを評価する
3.承認者は全体の内容について、議題提供者へ質疑応答を行う
4.承認者はプロジェクト内容について、承認、条件付き承認、否認を決定する
上記のように、●●について、▲▲する。という表現を基本形式にして作っていくようにしましょう。
Role:役割分担
会議で参加者はどのような役割をするのかということを示します。
合わせて、その役割はどのようなことをするのかということを決めておく必要があります。
下記に役割の代表例を書いておきます。
すべての役割が必ず登場するわけではなく、会議の内容によって変えてください。
役割の代表例
進行役、ファシリテーター:OARRを共有し、会議全体の舵取りをする。議論が活発化するように介入する場合もある。
議事録、記録係:ホワイトボードに発言内容や議事内容、決定事項を記録する(もしくはプロジェクタに接続したPCで記録する)。議論が活性化するように図解する場合もある。
承認者、決定者:議題や特定のテーマに対しての実行承認や対応に関する決定を行う。
議題提供者:議題や特定のテーマに関して、議論する内容を提供する人。問題点や議論するポイントを整理して提供する。
有識者、アドバイザー:特定のテーマや領域に関して知識や知見を要している人
傍観者、オブザーバー:会議の進行に関して傍観している人。議論には参加しない。会議全体の進め方に関して、最後に参加者にフィードバックする場合もある。
Rule:ルール|会議規則
会議をスムーズに進めるためにはルールが必要です。
人の話をよく聞く、発言する時は手をあげる。など、
どれも小学生に戻ったように思えるような内容かもしれません。
しかし、会議の場面では実はよく目にする場面です。
白熱して他の人が発言している途中で口を出してしまう。
言いたいタイミングで勝手に発言してしまう。
これらのことは話を聞くと、「つい・・・」や「頭ではわかっているのですが・・・」という答えが帰ってきます。
当たり前過ぎて忘れてしまいがちなので、バカにせずに明確にルールを決めて書いておきましょう。
事前に示しておくことでかなり良くなりますよ
ルール例
他人の話をよく聞く(他人の発言をさえぎらない)
発言する時は右手をあげる
発言は一人30秒まで(ダラダラしゃべらない)
徹底的に考え抜く!(決定事項に満足しない)
話が脱線したら気になるポイントを付箋に書いて脇において本題に戻る
10分に1回は笑いを取ること
話が煮詰まったら席替えをする
ルールを破ったらイエローカード
ルールを決めても議論が白熱するとルールを忘れてしまいます。
そんな時に有効な方法を紹介しています。
簡単に説明すると黄色の付箋を参加者に配り、ルールが破られてると感じたらサッカーのイエローカードのようにあげるのです。
気づいた人たちで上げると雰囲気を壊さずにルールを守ることができます。
時間が十分にあればルールを決める会議をするところからできるとさらにGood
1度しか開催されない会議や数えるほどの接点しかない場合には時間が無いので、ルールに関してはある程度割り切って始めてしまう場合が多いですが、長期間のプロジェクトなどで多くの会議をする場合、可能であればルールを決める会議を始めに設けるのをお勧めします。
ルールは押し付けられて守るのは、どこか納得感がありません。
仕事だから当たり前、上長命令だから当然、というのは簡単ですが、有意義な議論をするためには自分たちで進め方や決め方を決定する会議をしてプロジェクトにおける会議ルールを決めるとプロジェクトへの身の入り方が違ってきます。
参考にしてみてください。
OARRが決まったらあとは会議をやるだけ
会議の本番では、初めにOARRに関して話をしましょう。
- 今日の会議は何のために行うのか(Outcome)
- このような流れで進めます(Agenda)
- 参加者はこのような方がいて、それぞれこのような役割です(Role)
- この会議ではこのようなルールに沿って進めたいと思います。(Rule)
ということを説明したら、Agendaに沿って話を進めていきましょう。
OARRがしっかりと決まっている場合であれば、議論自体はさほど問題なく進むはずです。
要所要所で方向修正が必要になる場面がでてくるとは思いますが、以前のように会議がうまくいかないということはなくなります。
会議を実施するための補足事項
話してみなければわからない|本当にそう?
承認をもらう会議で事前にOARRを決めるために話していると、「話してみないとわからない」ということを言われることがあります。
これって本当にそうでしょうか?
承認は、OK、条件付きOK、NGの3択しか考えられません。
そして、NGの場合は、はい、そうですか、ではなく、XXXXだからNGという理由があるはずです。
この理由に関しても考えられないでしょうか?お金的に予算オーバーしてしまうが、将来を見越して実施したほうが良い案と、予算を守り今できる範囲の案と2案持っていくこともできるはずです。これを事前に考えていない場合、NGとなった時に、会議は終了し、再度考える時間が取られるのです。
この違いだけで、2倍の差が生まれています。会議の効率の悪さはこうして産まれるのです。
あなたはこの会議に参加する意味ありますか?
OARRがはっきりしてくると、参加者の参加有無を見分けることができます。
これまでは誰でも考えうる人に対して参加してください。という連絡をしていたあなたも、OARRがはっきりしてくれば誰を呼んだほうが良いか、誰は呼ばなくても良いかということが明確になってきます。
ここでの注意ポイントは、呼ばなくても良い人に対しては、別の対応が必要だということです。
結果の共有や別の会議でカバーするなどです。
また、あなたが会議参加者の場合、OARRを考えてみて結果だけわかれば良いのであれば参加しなくて良いと思います。時間の無駄ですから。
それでも参加しなければならない場合、ただ参加するのではなく、あなただったらこの会議をどのように進めるかというあなたなりのOARRを考えてみましょう。そうするとあなた自身が開催する会議の質が向上してきます。
本日の提案|会議をやる前にOARRを徹底的に考えよ!
会議におけるOARR(オール)とは
- Outcome:目標成果|会議のゴール
- Agenda:討議事項|アジェンダ
- Role:役割分担
- Rule:会議規則|ルール
投稿者プロフィール
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フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。
普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。
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