デジタルトランスフォーメーションの7つの事例をこちらの記事で紹介しています

チームビルディングでファシリテーターである私が初めに話すこと|タックマンモデル

チームビルディングでファシリテーターである私が初めに話すこと|タックマンモデル

プロジェクトファシリテーターのじゅんです。

研修やワークショップで取り上げられるタックマンモデルではなく、実際の仕事現場で活用できる使い方を書きたいと思います。
人事研修などで聞いたことのある方も、実際の現場ではどのように活用するかの気づきがあるかもしれませんので、参考にしていただけると嬉しいです。

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ここでいうチームとはどういう状態か

私はシステム開発・導入プロジェクトをいくつも行ってきました。
システム開発の場面では数十人、数百人という関係者が1つのシステムを作り上げることもあります。

この時、一つの企業の従業員がチームになってシステムを作り上げることはまずありません。
複数社が関わり、役割分担をし、メンバーを集めます。
IT土方という言葉もあるように、実態は、再委託があったりして、実際には更に多くの企業が関わっていたりします。

1つのプロジェクトチームに、全く異なる会社のメンバがバラバラに存在している状態が出来上がるのです。
また、最近では転職すること自体が定着してきたこともあり、同じ会社であっても転職したばかりでその会社の事はわからないということがおきます。

ここでいうチームとは、さまざまな背景とスキルを持つ、違う会社の人達が同じ目的のもと、仕事をすることになった状態のことを指します。
システム開発という業界だけでなく、幅広くどの業界・どの業種でも活用できる内容です。

文化が違う人が集まるとどうなるか?

混乱します

「これって常識だよね!」
「普通こうやるよね!」

常識って何?普通って何?がいたるところで起きるのです。
当然ですよね。
育ってきた環境、仕事をしてきた環境、関わってきた人が違うのですから。

こんな風に言い合うのは実はまだ良いほうで、
これよりひどくなると会話をしなくなります。

「たぶんこうだから。」
「こうだと思いました。」

ぶつかったり、会話をしなくなったりとチームが噛み合わない状態が出てきて、そのまま何もしないでいると全く仕事が進まなくなります。

管理者はこれを解決しようと日々頑張るわけですが、対応が後手後手になって、取り返しの付かないことになることもあります。

そうなることを未然に防ぐために私は必ずこの話をします。

タックマンモデルを共有して、組織のパフォーマンスを最大化させるためにチームビルディングを行う!

私がチームを組む時は必ず初めに「タックマンモデル」の話をします。
それは、組織の一番下にいても、一番上にいても組織図のどこにいても関係なくこの話をします。

時間にして、約5分です。

この図を見せながらタックマンモデルの説明に加えて、話すことは3点

  • これから一緒に仕事をしていくとチームの成果はこのように伸びていきます。この流れを知っておいてください。
  • お互いの意見をぶつけ合う混乱期が必ず来ます。ここを乗り越えられるかチームとしてうまくいくかどうかの肝です。
  • 混乱期を恐れず、意見を言いましょう。その意見は仕事のために言っているのであって、あなたを否定するわけではありません。

このことを全体に話す時間を少しもらって、話します。
タイミングがなければ自己紹介の時間を少し長めにとって話してしまいます。

話した後は、プロジェクトチーム全体のメールやチャットにこのスライドを送付します。

タックマンモデルとは

そもそもタックマンモデルとは何でしょうか?

タックマンモデルとは、心理学者のブルース. W. タックマンが1965年に提唱した、チームビルディングにおける4つの発展段階のことです。
タックマンは、チームには4つの発展段階があることを示して、その過程について体系化しました。
その後、1977年に新たに1段階を加え、現在では5段階であるとされています。

私の場合、5段階目の散会期を記載しないことが多いです。

形成期|Forming:フォーミング

メンバーはお互いのことを 知らない。
また共通の目的等も分からず 模索している状態。

混乱期|Storming:ストーミング【最重要】

目的、各自の役割と責任等について意見を発するようになり対立が生まれる。
今回の記事ではこのステップにフォーカスしております。
この段階がうまくいくかいかないかによってチームビルディングが大きく左右されます。

統一期|Norming:ノーミング

行動規範が確立。
他人の考え方を受容し、目的、役割期待等が一致しチーム内の関係性が安定する。

機能期|Performing:パフォーミング

チームに結束力と一体感が生まれ、チームの力が目標達成に向けられる。

ワークショップやったほうが良いのでは?

人事の方や研修で言葉を聞いた事のある方であれば、「ワークショップをしたほうが良いのでは?」という意見をしていただく方もいらっしゃいます。

確かにワークショップを行ったほうが良いです。
しかし、多くの企業が有り、決められた予算で準備や調整ができますでしょうか?

100人の時間を3時間拘束したら300時間になるわけです。
この費用をプロジェクトの予算から捻出できますでしょうか?
また、ワークショップを理解されないメンバが多くいた場合、この研修をやる価値を説明したり、準備や調整する時間を考慮するとそれだけで多くのパワーを使ってしまいます。

この場合、ワークショップや研修をやることが目的ではなく、
プロジェクトチームを機能させることが目的なのです。
それと、知っておいてほしいポイントがもう一つあります。

それは、

・ ワークショップをしたことの無い人の方が多いということ。
・ ワークショップ=息抜きのお遊び であると考えている人がいるということ。

このような方がいるということです。
これは悪いと言っているわけではなく、背景が違う方々と一緒に仕事をする際に、前提条件を合わせることがとても難しいということです。

ワークショップのプロを外部から呼ぶことができれば成り立つのかもしれませんが、これらはメインのミッションとはことなるため、

「何のためにワークショップするの?」
「なんでそんなのに金使うの?」

となることが多いです。
改めて書きますが、

ワークショップや研修をやることが目的ではなく、
プロジェクトチームを機能させることが目的なのです。
自分たちの手で。

タックマンモデルの混乱期の説明で得られる効果

チームの形成にはステップがあることをみんなが認識するだけで効果はとてもあります。

はっきりとしたYes/Noクエッションを質問しやすくなる。

Yes/Noクエッションは対立を生みやすいです。
日本人が曖昧な答えをするのは、はっきり答えることで対立が産まれることを避けるからです。
しかし、タックマンモデルを知っていれば、喧嘩をするためにYes/Noクエッションをしているわけではなく、チームを機能させるためにしているんだ。と思うことができます。

なぜそう思ったか?という相手の発言の意図を汲み取ろうとする質問が多くなる。

文化の違うメンバー同士が仕事をするので、普通こうだよね。常識的にこうだよね。ということがひとりひとりの中で起きてきます。
その「普通」に関して認識合わせをしなければいけません。
それには「なぜそう思ったの?」という質問で「だからさっきの答えになったのか」とより相手を理解することができます。

対立が起きているのは、人間的に嫌いなわけではなく、仕事を進めようとしているからという共通認識ができる。

議論がヒートアップしてくるとより直接的な表現が多くなってきます。
一見すると喧嘩をしているように周りから捉えられかねない状況になってしまうこともあります。
しかし、当の本人たちは全くそのようなことがなくなります。
ヒートアップしているのは仕事に対してであって、相手を嫌っているわけではないという共通認識があるからこのようなことができるようになります。

注意点|タックマンモデルは万能薬ではない

本音で話せるようにと、タックマンモデルを使ってチームビルディングを行うわけですが、ストレートに話ができるからと言って、何を聞いてもどんな話し方をしても良いと言うわけではありません。

人同士の会話ですから、相手との距離感、信頼関係を持って接することが必要です。
タックマンモデルの共通認識はチームビルディングを助ける役割をしますが、コミュニケーションの万能薬や特効薬ではありません。
まさにファシリテート(促進)するという言葉が適しているようにちょっとだけ背中を押す栄養剤のような存在です。

実際にチーム内で1:1の話をする時にどのようにしたら良いかわからない方もいらっしゃると思います。
その場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

本日の提案

  1. チームが機能するためには、4つの段階があることを知りましょう!(タックマンモデル)
  2. 「混乱期」が最も大事!ということをみんなで認識しよう !
  3. お互い遠慮なく意見をぶつけ合いましょう!

投稿者プロフィール

じゅん
じゅんプロジェクトファシリテーター
フリーランスのITコンサルタント として、CIO代行サービスで多くの企業をサポートしています。
企業のIT戦略 立案・実行支援を行い、
ITを活用した情報システム の導入・マネジメント支援しています。
IT利活用 に関して気軽な相談から経営に関わる支援まで幅広く受け付けています。

普段私が仕事をする時にお客様やプロジェクトチームの方々に実際に話している内容をたくさんの方々に届けます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が好きすぎるので「DX王子」と呼ばれています。

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